勘違いされ易い!?バードウォッチングのベストシーズンとは?

バードウォッチング

アウトドア活動の中でも老若男女誰でも親しみ易く、根強い人気があるバードウォッチング。

写真も美しい専門誌や写真集も定期的に発売される等、関心を持つチャンスも多く、一度は本格的に始めてみたいと思う人も多い事でしょう。

ただ効率良く綺麗な野鳥を発見するには、スタートする季節選びが肝心であるという事を知っている初心者は少ないもの。ではどんな季節が最適なのでしょうか。

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意外と野鳥の姿を発見するのが大変な春夏シーズン

アウトドアを始めるのに最適なシーズンと言えば、何と言っても新緑も爽やかな初夏から、気温も高く高地でも気持ち良い汗をかける夏場であるに違いありません。

その事に異論を唱える人は少ないでしょうが、ことバードウォッチングに関して言えば、それは残念ながら誤りである事は確かです。

自然観察に長け、動物の行動パターンを良く知っている人なら分かるでしょうが、様々な動植物が活動を活発化させる春夏シーズンというのは、多くの野鳥にとって大事な繁殖シーズンに当たっているからです。

春から夏にかけて繁殖シーズンに入った野鳥は雄雌ペアを組み、作った子育て用の巣を中心とした比較的狭い範囲内でかなり限定的な活動を行います。

そのテリトリー内で盛んに餌を捕り、巣に運び、雛あるいは付きっきりで子育てを行う片親に与え続けなければなりません。

ですからこのシーズンは作った巣のごく周囲のテリトリー範囲外に出て広く行動する事は無く、また極論を言えば、常に行動する親鳥の数は半数という事になってしまいます。

その為、巣の位置を正確に把握していない限り、あてずっぽうで野山を歩き回ったとしても目標の野鳥に出会える可能性はかなり低いと言わざるを得ないのです。

環境的な障壁も立ちはだかる春夏シーズン

こうした活動パターンによるデメリットの他にも、春夏シーズンが野鳥観察の初心者に不適な理由があります。

それは最初に書いた様に、春になって木々や地面から急激に伸び出す緑の葉や枝が強く視界を遮ってしまい、本来見付け易い状態でいる野鳥をより発見し辛いものとしてしまうからです。

特に木々の奥に潜み中々表に出てこないタイプの野鳥発見は一層難しくなり、もはや鳴き声だけでその存在を判断するしかないという状況にさえなってしまいます。

初心者に最適なのは結局のところ秋冬シーズンに

一方、寒くて野外のフィールドに出るにも億劫となりがちな秋冬シーズンは、意外にも野鳥観察に最適なシーズンとなります。

秋も深まり繁殖シーズンを終えた野鳥は親も子も巣を離れ、厳密なテリトリーを解散し、餌を求め行動範囲を大きく広げます。時として大小の群れを作り、より餌の豊富な平地や海岸線へとやって来ますから、より人間の目に付き易くなるのです。

また森林や原野といったフィールドでも草木は枯れて葉を落としますから視界が奥まで一気に広がり、その中で活動する野鳥の姿を発見し易くなります。

気温が低くなり雪が積もると、本来夜行性だった種類が一部明るい昼間でも活動する様になるというのも、大きなメリットとなってくるでしょう。

いずれにせよ、初心者にとってこの時期大事なのは諦めない心としっかりとした防寒対策。風邪をひかない様にしてまめにフィールドに通い、憧れの野鳥をこの目に焼き付けたいものですね。

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