鉄道模型工作の醍醐味は何と言っても「ペーパー制車体」

鉄道模型

初めまして。

鉄道模型車両の、ペーパー制車体制作にハマっている中高年のおじさんです。

今、我が国の鉄道模型の主流はレール幅が9㎜のNゲージですが、例えばドイツのメルクリンに象徴される様に、欧米では依然としてレール幅が16.5㎜のHOゲージが幅を利かせている様に思えます。

私の小中学生時代は、1970年代(年齢がバレてしまいますが…)で、当時は鉄道模型の主流の座がHOゲージからNゲージへの移行期でした。

今の若いNゲージマニアの方々は少なからず驚かれるかもしれませんが、Nゲージが登場した当初は、その模型の小ささから「グリコのおまけ?」だなんて揶揄された事も有ったのです。

それでもNゲージは多くのマニアの支持を集め、主流の座を奪っていきました。まあ、これには家が狭いという我が国の住宅事情も関係しているのかもしれません。

そうした中でも依然としてHOゲージの人気も根強く、誠文堂新光社さんの「子供の科学」とか科学教材社さんの「模型とラジオ」などの月刊誌では、決まってHO車両のペーパー制車体の工作記事が載っていました。

私も毎月楽しみにしていました。

今もそうですが、何せHO車両の真ちゅう製完成品ともなると、職人の手作りなものですから高価で、小中学生のお小遣いではそうそう頻繁に買えるものではありませんでした。

そんな訳で当時は、工作用紙の様なボール紙という安価な素材を用いた車両の自作が流行していたのです。

紙というと何だか貧相で脆弱と思われがちですが、ボール紙を二枚重ねて貼り合わせ、内側から3*3程度の角材で補強し、ラッカーサフェーサーで表面仕上げをしたものは紙とは思えぬ程の強度を現出します。

その上、塗装後の出来栄えも中々のものです。

皆様もぜひ試してみて下さい。

では、具体的な制作法について述べてみます。

電車、気動車、客車などが作りやすいと思います。自分が作りたい車両を鉄道雑誌などから選び、写真や三面図などから寸法を割り出します。

HOゲージの縮尺は80分の1です。先ず、車両の側面をケガキます。

その際、例えば4両編成ならば、4両分を纏めてケガくと、作業効率が上がります。ドア、窓がメーンとなりますが、ケガいた後はこれらをきれいに切り抜きます。

鉄道車両の窓の数って、結構多いです。

切り抜き作業には結構な労力と時間を要しますが、これも工作の楽しみと捉えて我慢してください。

彫刻刀とカッターとを巧く使い分けて綺麗に切り抜くのがコツのようです。

次に裏から補強用としてボール紙を張り合わせます。

車両前面も同様にして作り、屋根の無い箱型に仕上げます。

次に屋根の制作です。

昔は模型店で木質の屋根板が売られていたのですが、今は入手が難しいかもしれません。

ですのでボール紙を加工して屋根をつくる訳です。

ご存知の如く屋根はかまぼこ型をしており、特に両端のきつめのRの表現が焦点でしょう。

現在でも鉄道模型雑誌にはペーパー制車体の制作記事がよく掲載されています。

確かに自作車両は完成品に比べると、見劣りする部分がままあるでしょう。

けれども自分が苦労して手作りしたものには、完成品では感じる事の出来ない愛着が湧くのも事実です。

しかも、遥かに安価とくれば結構病みつきになってしまいます。

私の場合は、自分の幼いころの思い出もあって、国鉄、私鉄を問わず1960年代、70年代の車両を好んで制作しております。

このころの電車は前面の二枚窓がブームとなっていたようで、結構カッコイイです。

今はステンレス車体が主流でどの車両も銀色っぽくなってしまいました。

戦後の高度成長期は、各社が競って独自色を出していましたから、カラフルで特徴的でした。

電車が最も電車らしかった時代の様に私には思えてしまいます。

Nゲージの車両でも、紙で自作出来ない事はありませんし、駅などの構造物は自作されているマニアも多いと思います。

皆様にもぜひ工作の醍醐味を味わって貰えればと思います。

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