四季によって山の魅力は全く変わりますが、登山に適した時期というのは山の種類によって変わります。
富士山のような高峰は山開き時期以外の季節、特に冬山になるとリスクも高まりますから、知識や経験が乏しい登山者にとっては厳しいです。
四季や自然、気象に応じて計画的に適した時期を選びましょう。
登山に適した時期や理由
低山に適した登山時期
4月から6月の春山は、春の花が咲き始める時期であり、特に低山を登るのに適した時期と言えます。
標高2千メートル超の山ならば、5月辺りでもまだまだ雪が残っていて、登山初心者には厳しい環境と言えますから、千メートル級の低山の春山は自然の花を楽しみたい登山に適した時期です。
他にも9月から10月辺りの秋山は、紅葉シーズンで山頂を目指す登山ではなく、紅葉刈りやハイキング登山に適しています。気候が涼しく乾燥し、低山を中心に気楽に景色や登山を楽しめる時期です。
秋は台風シーズンでもあり、秋雨前線によって長雨傾向にありますから、長時間かかるタイプの登山には適していない季節でもあります。
高山に適した登山時期
7月から8月辺りは、3千メートル級の登山に挑戦するチャンス時期と言えます。
梅雨明け辺りから9月上旬は2千から3千メートル級の高山も山開き時期に入り、夏山登山を楽しめるようになり、夏だからと言っても標高3千メートル級は登る程に気温が寒くなって気象変化も激しくなりがちですから、防寒具等を用意した上で登山を楽しむのがおすすめです。
夏山は日差しがきつい傾向がありますから、日焼け対策や熱中症予防の為に水分補給等も注意しましょう。
防寒対策や雨具の準備は夏でも必須であり、夏でも長時間雨に当たれば低体温症リスクがあり、梅雨の時期ならば登山途中の中断を想定して計画を立てるのも必要です。
千メートル登るにつれて6度下がると言われ、さらに風が吹けば体感温度はさらに下がりますから、それらの特徴を知った上で準備しましょう。
初心者登山は避けたい冬山は危険だらけ
11月以降は山にとって冬季であり、冬山は初心者には危険だらけですから、登山トレーニングを積んだ方以外は冬の山に入らない事が大切です。
冬山は熟練の方でも雪崩等のリスクに直面して、遭難事故に遭う事は多々ありますし、防寒装備が不十分でも命に関わる事もありえます。
装備も揃えず入っていけば、高確率で遭難したり命の危険にさらされますから、この時期は登山上級者向けであると理解して、初心者は山に入らず過ごしましょう。
もちろんトレーニングを積んだ登山者にとっては、冬の雪山は魅力的であり、日常では体感出来ない世界が広がっています。
日が短い冬場ですから、登山行動は15時辺りを目処に終わらせるように計画を作り、日帰り登山であってもライトを準備して楽しむ必要がありますし、雪が降る時の気圧配置を理解して登山すると良いでしょう。
まとめ
登山に適した時期は選ぶ山によって変わりますし、季節毎に違った気象の特徴も考慮して選ぶ事が望ましいです。
季節によって変わる気象の特性を知らないと、山や登山道具の選択で失敗してしまいますし、場合によっては遭難リスク等にも発展してしまいます。
大自然は予測不可能な要素もありますが、時期による共通の特徴というものがありますから、登山を楽しむ為にも適切な時期を選ぶのは重要と言えるでしょう。
登山は山頂を目指すだけが目的にならず、ハイキングや自然観察等、様々な楽しみ方もあります。同じ山でも季節によって色々な景観を見せてくれますし、登山に適した時期というのは、登山者の目的設定や技術力によって変わるものです。
いずれにしても安全が第一ですから、情報収集を行った上で必要装備を整えて登山しましょう。